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最高裁判所第一小法廷 昭和50年(オ)211号 判決 1976年7月01日

上告人 内藤ちず子(仮名)

被上告人 人見和(仮名)

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人志貴信明の上告理由第一点について

相続人が数人いる場合には、民法九一五条一項に定める三か月の期間は、相続人がそれぞれ自己のために相続の開始があつたことを知つた時から各別に進行するものと解するのが相当であるから、所論の点に関する原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

同第二点について

所論の点に関する原審の判断は、正当であつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 岸上康夫 裁判官 下田武三 岸盛一 団藤重光)

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